うさ太郎と竜田肉号
ep3.うさ太郎とペリーヌ
-Medical office-
ここはどこ?私は誰?
痛い!!!
なんなのこのコブは???
もう夜?
ありゃりゃ、ひどい不細工…。
不細工!!!
おお、ペリーヌ!ペリーヌ!
・ちょっと待って!
・ペリーヌ!
こんな所にいたのかいペリーヌ。
探していたんだよ。君にプレゼントを渡したくてね。
・まあ!なんて大きなダイヤモンドなの!
・「ブルーダイヤ」だよ。日本の洗濯洗剤ブルーダイヤで目一杯磨いた逸品だよ。
・受け取ってくれるかい?
・私のような醜い女にこのような高価な贈り物を下さるなんて
羽の広い方なのですね。
さぁ、部屋の中で美味しい料理をお食べなさい。
スズボード卿は紳士でいらっしゃるのですね。
ペリーヌは感激しております。
今までのご無礼を どうかお許しくださいませ!
ボキボキボキ(骨の折れる音)
止めて…止めて…。
止めんかい!!!
・お嬢様!
・大丈夫よ!
…はひ。
…はふ。
…はへ。
かはっ…!
私の名はペリーヌ・ディオン。
私を見た者は、そのあまりの醜さに ある者は嘔吐し、
ある者は乱心して絶命する…。
醜いのは私の心なんだわ!
それが外見も醜くしているのよ!
ちょっとくらい大きなダイヤモンドを見たくらいで
コロッと男になびくなんて!
…っていうか、本当にでっかいわねこれ!
マジやばい!
やっぱりダイヤは別格よね!
は!
言っているそばからもう~。
私は身も心も骨の髄まで醜いんだわ!
思い上がりも甚だしかったわ。本当の私は絶望的に醜かったのよ!
恥ずかしい、死のう!
さようなら、おろかな、醜いわたし…。
ヘイ!
まさか、この真冬の海に寒中水泳する気かい?
あなたは、昼間テラスに居たウサギさん?
本気じゃないんだろう?
昔、GunHedパイロットのブルックリンにもらった人参スティックだが一本食べるかい?
・近寄っちゃダメ!私を見ると気持ち悪くなって倒れるわ!
・いやいや、目の前で飛び込まれる方が後味悪いし…。
フィアンセさえ悶絶するほどの醜い私には未来がないの!
それなら潔く幕引きをしたいの!
あそう。どうしもっていうなら黙っててやるから。
口止め料くれないかなぁ?
口止め料だぁ?
・なんてひどいウサギ!その趣味の悪いゴーグルをとりなさい!
・やだよ、あげねーよ!
・閻魔大王への土産は自分のポケットマネーでまかなってくれ!
・まぁ、呆れた。なんというひどいウサギなんでしょう?
・ようやく笑ったな!君には笑顔が一番似合ってるぜ!
・怒り心頭ですけど!
ほうらね、やっぱり!
私に関わるとみんな頭がおかしくなってしまうのよ!
さようなら!
どうなさいましたか?あ!
・こら、貴様!何をやっている!
・何って…。
・問答無用!
・それなら聞くなよな!
・お怪我はありませんか?
・…はひ、ふへ、かはっ!
・はひ、ふへ、かはっ!
・「私のフィアンセになにをするのだ貴様!」
…と、おっしゃられております。
・…はひ、ふへ、かはぁ…。
・「おお、愛しのペリーヌ。可哀そうに怖かったろう」
…と、おっしゃられております。
・はひ!ふへ!かはっ!
・?
・翻訳しろ!
・私がですか?
・えーと…「私は…見られていた」
くるくるぱーなウサギに」
・「そして変態ウサギに回し蹴りを食らわせてやった!」
・おお!ワンダフル!!
・はひ、ふへ、かはっ!
・「You are the winner!」
…と、おっしゃられています。
・…いーよ。気にするな